「昨日芭唐が夢に出てきたよ〜」 「へぇーそりゃ良かった」 私の隣を歩く芭唐はあくびをひとつしたあとさも興味がないとでもいったように言った。 私はその芭唐の態度が気に入らなくてぷぅと頬を膨らませた。 「そんなこと言っていいのかなぁー」 私は芭唐のほうをチラリと盗み見た。 「あー?何がだよ」 芭唐がやはりいまだ眠そうな目を細めてこっちを見た。 「その人が夢に出てくるってことは その人がそれだけ強く自分のことを思ってくれてるってことなんだってさ」 私が笑いを含んだ声でそう言うと芭唐の大きく膨らんだフーセンガムがパチンと音を立てて弾けた。 そしてそのあと少し照れたように笑って「馬ぁ鹿」と呟いた。 「…素直じゃないなぁ」 私はそう言いながらも繋がれた大きな手を握りかえした。 (この話が本当ならば嬉しいのに。2004.6.14)
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