(ちゅちゅ)





「はいコレ」
「え、なに」
目の前にはきよた。きよたは何か小さなつつみをあたしの前にさしだした。
「なにっておまえきょうホワイトデーだぜ?」
「いやそれは知ってるけどさ(あたしが聞きたいのはそんなことじゃなくてさぁ!)」
「だからバレンタインのお返し」
…は?バレンタイン?2月14日のあれですか。乙女の行事ですか。
「え、ちょっとまってよ。どういうこと」
「え、あれくれたのじゃなかったの?」
きよたが驚いたように言う。
「あたし今年誰にもあげてないし」
つーか食べる専門だったし。
「えぇぇぇぇ?!」
きよたが大袈裟に叫んだ。いや大袈裟なんじゃなくてふつーに驚いただけかもしれない。
「ちょっ…待って!いやいやいやオレかなりまぬけじゃん…オレの勝手なかんちがいですか。うーわーはずかしー」
「そーだね(こっちも驚いたよ。つーかきよた顔あかい)」
「え。つめたいな。…」
「(…何なのよもう)なんであたしだと思ったわけ?」
「オレのチャリのかごにいれてあったから」
「…だからって何であたしになるの」
「だって、おまえオレのこと好きじゃん」
だからそう思った。名前書いてなかったし。きよたは言う。
「まぁせっかく買ったんだしもらってくれや」
ポンときよたがそれを投げたからとっさに受けとってしまった。
「俺部活あるから!あしたから毎日それつけてこいよマイハニー」
そう言ってきよたは髪をなびかせて走っていってしまった。
あたしはぼーぜんとその背中をみつめていたけどそれはみるみる小さくなってしまった。(…さすがバスケ部だけあって走るのは早いなきよたのやつ)
「…って誰がマイハニーだばか!(うわーあたしも今きっと顔あかい!)」
家に帰ってその小さなつつみをあけると小さなクローバーのネックレスが入っていた。
なんかちょっとかわいいとか思ってしまってちょっとくやしかった。(きよたこういうの疎そうなのに)
きよたがこのネックレスを選んでる場面を想像するとかなり笑えた。
あしたきよたにバレンタインチョコをあげよう。ひとつきおくれのバレンタインチョコ。おくれちゃったかわりにたくさんの愛をこめて。
(…って言ってもなにつくったらいいかわかんない…。とりあえず材料買いに行ってみるか)

「はいきよた」
「え、なにこれ」
「トリュフ」
「や、そういうことじゃなくて」
「ホワイトデーのお返し」
あたしがそう言うときよたは目をぱちくりさせてそれから思いっきりふきだした。
「なっ…にそれっ…おまっおもしろすぎ…!!」
「(なっ!)そんなおなかかかえて笑うほどのことじゃないじゃん!」
「そんなとこも好きだぜ?」
「(…!ふいうちだそんなの!)」


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05.3.12

ホワイトデーネタをかきたかった。清田かんちがい。ていうかいろいろありえない文章ですみません。
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